発達障害の子の遂行機能「何度言ったらわかるの?」を「できた!」に変える上手な伝え方―グズグズ・ソワソワ・イライラを解消するちょっとした工夫 感想
発達障害の子育てに役立ちそうな本を紹介します。今回紹介するのはこちらです。
子供の困りごとを支援する工夫が書かれています。7つのタイプに分けられ、その対応方法が書かれています。
7つの困りごとタイプ
- 物事に取りかかれない
- 取り掛かっても終わらない
- 時間に合わせることが難しい
- すぐに忘れる
- ごちゃごちゃしている
- 臨機応変な行動ができたに
- 感情をコントロールできない
我が子は感情のコントロールが難しいので、タイプ7の項目が役立ちました。感情がコントロールできないので、思い通りや予定通りにできないと癇癪を起こしたり、予想外の出来事に遭遇するとパニックになります。落ち着いて切り替えるのが難しいので大きな声で泣いたり大声を出して自分の気持ちを伝えようとしますが、言葉でうまく説明できません。

感情をコントロールできない原因
- 感情的な時は思考することが難しい
- 因果関係を整理するのが難しい
- 感情の連続性がキープできない
- 望ましい代替行動がわからない
これらの原因があるために、癇癪をおこしてあり、暴力的になったり、衝動的に行動したり、人の気持ちがわからなかったり、するようです。これらへの対策が書かれていました。
感情をコントロールするための対策
- 好ましい行動を伝える
- 感情をラベリングする
- 自己観察を促す
- 予め約束を交わす
- 予兆の段階で対処する
好ましい行動を伝える

「家の中では走らないで」→「歩こうね」など意識して家でも声掛けしています。伝わらない時には、より具体的に誘導することが必要なようで、視覚カードを用いるなど工夫もよいようです。指示は、子供にわかりやすく短く簡潔な言葉を選んで伝えるとわかりやすいようです。
感情をラベリングする
子供は感情を表現するのが難しいので、子供の感情を親が言葉でラベリングし、子供が自分で言えるようにサポートしていくようです。例えば、子供が何かに取り組んでいてうまくいかない時には、「うまくできなくて起こっているんだね」などの声掛けです。子供が自分の気持ちを言えたら、褒めていきます。絵本やテレビを使って、登場人物の気持ちをラベリングするのも良いそうです。我が子の場合は、ディズニープリンセスに感情移入しやすいので、プリンセスの絵本などを使って「プリンセスは今どんな気持ちかな?」と聞いて、感情を言語化するトレーニングをしています。
自己観察を促す
感情の怒り、楽しい、怒っている、などをスケールで表現します。我が家では、感情のメモリを1-5くらいで表で書いて見るところに貼っています。怒っているの時に、「今何番の気持ち?」と聞いて、自分で自分の気持ちを客観視するようにしています。
読んでみて
短め・簡潔にまとまっていることと、例示がある、挿絵で伝わりやすくしていることで、考えやすい本でした。こういう書籍を手に取る人が求めるのは「こういう傾向がある」ではなく「こういう対処方法があります」という部分でして、そういう示しが載っている本がやはり良いです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません